失火責任法

平成28年12月に糸魚川市で発生した火災では約150軒に延焼するなど甚大な被害が発生しましたが、火元はどの範囲で賠償責任を負うのでしょうか?

本来過失によって他人に損害を与えてしまったなら、その損害を賠償する責任を負いますが(不法行為責任。民法709条)、火事に関しては、重過失がある場合を除いて、その責任を負わないと定められています(失火責任法)。

この日本固有の法律は、現行民法制定直後の明治32年に、当時の木と紙で建てられた住宅が密集する我が国の都市構造に鑑み、政府の反対を押し切って議員立法で成立しました。

もっとも、失火責任法は不法行為責任の例外を定めたものですから、契約責任には適用されません。したがって、借家人が火事を出した場合、大家に対する賠償責任は免責されません。